中村モーターサイクル商会 仕事の話

仕事について、考えていることを発信していています

仕事について考えていること

自制心と美学について考える(4)

いいかげん「クソつまらない記事はもういいから、空気読んでバイクについてなにか語れよ」と、お叱りの声が聞こえてきそうです。 自制と美学について考えるシリーズも、ついに最終回となります。 前回まで、人間関係における以下3点について、長々と意見を…

自制心と美学について考える(3)

前回は、囚人のジレンマの戦略について考えました。 「相手が裏切らない限りは、目先の利益に惑わされずに協調を続ける」と結論しました。 とはいえ、あくまでもゲーム理論であって、実際的とは言えない面もあります。今回は、よくありがちなシチュエーショ…

自制心と美学について考える(2)

合理的な方法で交渉するとしたら、人間関係はどうなってしまうのか。 合理的取引を論ずるなら、ゲーム理論が参考になります。ゲームというと遊びのようですが、現代社会の問題にも当てはめることができるため、まじめに研究されているのです。 ゲーム理論で…

自制心と美学について考える(1)

要約 人間関係における内的な欲求についての考察です。顕在的な利益を求めることへの疑問から始まり、内的な価値を持つもの、言い換えるなら「自分の中でしっくりくるものは何か」を問い、それは美学であり、本質は自制心であると結論しました。 難しいテー…

修理の考え方 人間が本能的に勘に頼る理由

「なんだかわからないけど、ヤバイ気がする」。「なんか変だ」。 こういった根拠のない不安を覚えることは、皆さんも日常的によくあると思います。 その「野生の勘」で命拾いした経験がある人もいるかもしれません。 はるか太古の時代、まだ我々人類の文明が…

やりたくない、無理な仕事を断るときに、なぜ罪悪感を抱くのか

中村モーターサイクル商会の時計の針が8時を指した頃、電話が鳴りました。 こんな時間に。嫌な予感がし躊躇ったものの、意を決しコールボタンを押しました。 電話の主が、やや混乱した様子で伝えるところによると、スクーターが突然動かなくなり困っているの…

仕事を頼むときの礼儀とは

では、仕事を頼む側の礼儀とはなんでしょうか。そもそも、仕事を頼む側とはお客様です。ですから、なぜ礼儀が必要なのかと訝るかたもおられるでしょう。 前回のストーリーで、Aくんは自分でエンジンを分解して組み立てられなくなりました。 自分のバイクの…

断りかたの礼儀

高校生のAくんは、自分でエンジンを組み立てようとしてバラしてみたものの組めなくなってしまいました。さんざん悩んだあげくに、プロに組み立てをお願いすることにしました。どれだけの工賃が請求されるのかも不安でしたが、とりあえず聞いてみよう。そう決…

この仕事、断ってもいいですか

あなたは、「断りたいな」と思いつつも断り切れずに仕事を受けてしまった経験はありませんか。 たとえば、これから映画を観に行く予定なのに、雑用を押し付けられたり、あちこちで断られた難しい仕事が回ってくる。こんな体験です。 私も、お断りしたい仕事…

説明する力

先日あった話だ。「点検に出して7万かかりますか」と聞かれた。ディーラーに点検に出したら7万も支払ったので驚いたのだという。詳しく内容を聞くと、どうやらエンジンの異音が気になることを伝えたら、無断でカムシャフトを交換されたらしい。カムシャフト…

紹介制度の導入まで考えた

バイク屋は好きでないとやっていられない。手間を考えると割に合っていないからだ。 それでも続けようと思うのは、当店を選んでくれたお客様がいるからだ。ご自宅から当店に来るまでの道中に、おそらく何件もあるであろう他のバイク屋を素通りしてわざわざ当…